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新潟(弥彦)での観光

コロナで関東も新潟も感染者が去年とは比べ物にないほど爆発している。そんな中、コロナ禍による自粛ムードの中、家族と新潟市周辺を旅行してきた。

「人の行く裏道あり花の山」普段なら行楽シーズンでごった返している観光地も今なら空いているだろうという浅はかな発想。でも、子供の夏休みも限られてるし、自分も用がない限り新潟にいることも、今後ないだろうからせっかくなので、ということで自分を納得させることにした。

さて、「新潟」と聞くと、ふつう日本酒、雪、スキー・スノボのイメージがあるが、要は殆どが上越や妙高といったいわゆる「上越地域」を指しているといっていい。ちなみに自分は下越の新潟市在住。もはや別地域。

 

一方で、上越から遠く東北の方角に離れた新潟市は城下町でもない商業都市であり、江戸時代以前の歴史はあまりなく、はっきりいって観光には不向き。というか、行政側も観光地としての県外や外国人の集客について、全くと言っていいほど力が入っていないので、当然ながら観光地としての競争力はない。

ただ、赴任等の用がない限り訪れることはないであろう新潟市を含む「下越地域」に折角いるのだから、ということで家族を呼んで周辺を回ってみたというわけだ。というわけで、今夏シーズンに家族と周った各観光スポットについて紹介したい。

電車で移動

いきなり結論からいうと、これは「意外と良かった」。下越地域に来て、観光地に迷ったら取り敢えず訪れることをおススメする。理由は一連の行程を紹介したらまとめるので、順を追って読んでほしい。

弥彦への旅行は、自分自身、新潟に来てから新幹線を除く普通の電車に乗っていなかったこともあって、調べてみると弥彦まで電車で行けることもわかり、家族そろって電車で行こうということになった。(前回の記事で、家族旅行に備えてカーシェアリングに入会したにもかかわらず)

行程は、自宅から新潟の隣駅である白山駅まで歩いて、そこから越後線で吉田駅まで行った後、同駅内で弥彦線に乗り換えて弥彦駅まで行く。ベストタイムで大体1時間ちょっと。ここで気を付けたいのが、吉田駅での乗り換えうまくいかないと、乗換のためにホームで30分、最悪1時間近く待つことになるので、最初に乗る電車のタイミングには十分注意されたい。

また、今回は当初、弥彦観光をした後に三条まで行って特産の金属加工品や刃物などを見て買い物しようと考えていたので、周遊時のお得感も考慮して上図右の「えちごワンデーフリーパス」を発着駅の白山駅の窓口で購入して乗車した。だけど結局、弥彦観光で疲れたうえに日帰り温泉までしてきたので、完全に時間オーバーで弥彦まで行ってそのまま帰ってきたから、上図左側のフツーに乗って帰ってきた方が、ちょっと安く済んだ模様。ちょっと悔しい。

乗換駅である吉田駅で、弥彦行の弥彦線を迎えたところ。越後線も弥彦線も同じE129系だったが、弥彦線は先頭車に料金箱がついており、終点の弥彦駅含め全ドアが乗客が開閉する手動(ボタン式)開閉だった。ちなみに、▼は弥彦線待ちの間に反対ホームにいたE127系弥彦線ワンマン車両。あんまりレア感は感じられないけど、こっちの方がレア感が高いらしい。詳しくはよくわからないけど。

弥彦駅・弥彦公園

と、ここまで▲のルートで進んできた。そして、たどり着いた駅が終点:弥彦駅。

弥彦神社をイメージしてあって、赤色のカラーリングも鮮やかで駅舎としてのインパクトも大きい。当日は、コロナ禍&夏の晴天で暑いということもあって、乗降客はそこそこだったけど、平時はかなりごった返しているのだろう。

駅からのルートは▼のとおり。駅からすぐのところに、弥彦公園というそこそこ大きい公園があったので、木陰もあるし公園を通って弥彦神社に向かうことにした。

弥彦公園は、整備された綺麗な公園で樹齢高めの大木も数多く植わっていて、住民の憩いの場となっていると思われる。子供を持つ親としては、園内に遊具スペースが2箇所もあって、観光だけでは飽き足らない子供を遊ばせるためのアクティビティ消化の場としても活用できる。おススメ。

神社を彷彿とする独特のデザインも一体感が感じられて良い。

昼食

公園を抜けて上記地図上の29号を右に折れると、神社境内に続く通称「神社通り」と呼ばれる商店街に続く。300メートルに亘り和菓子屋や食事処、温泉旅館の立ち並ぶ、観光通りとなっており、そこそこの活気を有している。昼過ぎになっていたので、神社境内入口直前にある「清水屋」という旅館で昼食をとった。

弥彦温泉 弥彦神社に一番近い旅館 清水屋

オーダーは入り口付近の食券販売機で購入して、オバちゃんに渡す形式。店員のオバちゃんはテキパキして愛想も良くて気持ちがよい。(実は直前に入ろうとした食堂チックな所は、店内に入っても誰も相手にしない、ホスピタリティゼロな感じだったので、早々に見切ってよかった…。店内は夏休みの暑い季節の昼時のため、ギリギリ座敷のテーブルが一つだけ空いていた、ラッキー。

メニューは、そばやうどん、各種丼などオーソドックスだが普通においしかった。

弥彦神社

正式には「彌彦神社」と書いて「いやひこ」と読むらしい。だけど、ご神体とされる弥彦山など関連する地名が全て「やひこ」と読むことから、一般には「やひこ」とも呼ばれているため、こだわらなくてもOK。というか、変に人前で「いやひこ」と読むと怪訝にみられるかもしれない。

7月下旬と夏休み中ということもあって、平時なら人でごった返しているところだろうが、境内はコロナ禍もあって「そこそこ有名な神社レベル」(?)の集まりだった。つまり、かなり快適に散策できたといっていい。

パワースポットということもあって、境内の樹齢の高そうな背の高い木々、荘厳な社殿など非常に厳かな雰囲気で、日々の単身赴任生活によって荒みかけている心が、まさに浄化されるような心地であった。

本殿でのお参りも列はまさにまばらそのもので、多い時で前から4,5人、ものの3分も待てば余裕でお参りできるレベルだった。普段ならありえないだろう。

ただ、当日はあまりの暑さで大して写真も撮れていないのが悔やまれる…。

ロープウェイ ⇒ 弥彦山

参拝を終えて、本殿左側からロープウェイに向かう林道を歩く。

一応、マイクロバスによる無料往復もあるが、一向にこちらに到着しない様子だし、来たら来たでバスの中はすし詰め状態になるのは容易に想像がつく。暑いうえにコロナ禍なのに。コロナ禍の中、旅行に出ている身ではあるけど、密になる局面はなるべく避けるのが信条。

境内からロープウェイまで意外と距離があるうえに、なだらかな上り坂になっていて、暑い中地味に体力が消耗した。そして、ようやく森の中からロープウェイ乗り場にたどり着いた。ザ昭和感が漂う佇まい…。

ロープウェイに乗ったの、ホント何年ぶりだろう。20年以上は乗っていないかもしれない。遠い記憶で家族旅行で行った先で乗ったか乗っていないか、それとも小学校の林間学校とか、そのレベルまで遡るか…。

乗り場で待つこと10分くらい。コロナ禍の影響で2本のうち1本は運休しているようだ。平時であればフル稼働していたのだろうが。

ロープウェイが到着すると頂上から降りてきた乗客を退場させてから、順番に乗ることになる。係の人は2人の初老の男性、乗り場に一人、あとは中に一人。写真に撮るのを忘れたが、ゴンドラも係員のオジサンも昭和の頃から続けてきたのだろうか。

コロナ禍とはいえ、そこそこの客が入ってきたことで、炎天下の中、冷房はなく満員電車一歩手前の密な状態…。ただ、オジサンの軽快な案内が妙に心地いい。

弥彦山頂上付近の到着駅から弥彦町を望む眺望は絶景そのもの。暑い中行ってよかった。

山頂駅を出ると、ちょっとした公園みたいになっていて、付近に上野動物園入り口近くにあるような遊園地的なものがあるけど、超ショボい。ここにも係員のオジサンが複数配置されていて、しきりに入って来いと誘われる。子供たちはまんまと騙されてはいるものの、ショボい列車(300円)とか100円乗り物やイオンのゲーセンの脇にあるような幼児向け(子供だまし)の乗ると音楽と共に揺れて終わる系の遊具が複数おいてある。そんな中、タダの滑り台とシーソーを一通り流して終わらせることにした。さらに物凄い昭和館。微妙。

「わくわく遊園」を抜け出して山頂に戻る。そこには、変な塔みたいなものと、これまた昭和館強めのレストハウス(?)がお目見えする。

この大自然あふれる山頂に不釣り合いな塔は、「パノラマタワー」といって、塔についてある円柱状の展望席に入って、それがゆっくり回転しながら展望できる仕掛け。2018年に惜しまれつつも撤去された新潟の万代シティにあるレインボータワーと同じもの。タワーに行くには、▼のゴンドラに乗って少し下がったところに降りる必要がある。てか、眺望を見るためにここまで金かけてやるか?こんな山頂だから資材を運んで、建設するのに相当な金がかかっているはずだ。

そういえばロープウェイ内でも「今なら合計で500円です」と、しきりに勧められていて、同乗した他の客たちは早々にタワーめがけて、例のゴンドラ乗り場に直進していったが、そもそも山頂だからレストハウスからでも眺めは十分いいし、何ならレストハウス屋上と、パノラマタワー先端はそんなに高さは変わらない。(乗り場であるタワーのふもとへは、わざわざゴンドラで下がった所にあるため。)

一通り、一帯の景色を楽しんだ後、ロープウェイ到着直後に激混みになっていた売店の列が解消されたことから、ソフトクリームを堪能した。もちろん、観光地価格だけど頂上で食べるアイスは格別。

日帰り温泉

ロープウェイでふもとへ下った後は、家族共々疲れもあってドロドロ状態。境内入口付近は温泉旅館も立ち並んでいることもあって、せっかくだから日帰り入浴をすることになった。

弥彦温泉 四季の宿 みのや

やってきたのは、弥彦神社入り口近くの「みのや」。さっき昼食をとった清水屋のとなり。大きな温泉旅館、といった感じで、おそるおそる入り口を抜けると小奇麗な広いロビーが視界に広がった。

時間は15時過ぎくらいだったから、チェックインする客でやや混んでいる中、順番を待っているととスーツに身を包んだ若女将が出てきた。日帰り温泉は可能か聞いてみると、本来はもう日帰り温泉を受け付けている時間ではないが、特別に入らせてもらえることになった。有難い。

浴場は最上階で、風呂は内風呂一つと露天風呂一つとシンプルなつくりだが、最上階ということだけあって、気持ちの良い風が吹いていた。

風呂ギライな妻と下の娘も珍しくかなりの長風呂で神社参拝、山登りと疲れていたこともあって、日帰り温泉というチョイスは絶妙だったようだ。娘は「この旅館に泊まりたい」とさえ言うほどだった。

温泉でほっこりして、いざ弥彦駅に戻って電車に乗って帰ろうかと時間をチェックすると、1.5時間待ち。

仕方なく、弥彦公園の遊具で子供たちを放牧して時間を潰す。この時間帯になるとさすがに地元住民しかおらず、かなり閑散とした様子で、ゆっくりと時間が流れた。ちなみに、駅に行く直前に足湯があるんだけど、こちらもコロナ禍でやっていなかった…。

下越で弥彦観光はおススメ。

すっかり弥彦で食事、神社参拝、山登り、日帰り温泉とかなり堪能したおかげで、本当は燕で名産の金属製品でも物色してこようかと思っていたけど、とてもそんな時間もなく、日帰りパスの恩恵が受けられないことになった。逆に言うと、それだけ弥彦が観光地としてのコンテンツがしっかりとしていて、まとまっている、といえる。

弥彦の観光地としての強さを、この一日の個人的な体験でいうとこんな感じ。

観光地「弥彦」の強み

  • 全国的に有名な「弥彦神社」の存在
  • 御神山としての弥彦山でロープウェイがあること
  • 神社手前は「弥彦温泉」として温泉街になっていること
  • 駅からもアクセスがよく「自動車」「電車」どちらでも行けること

と、観光地として抑えるべきポイントがしっかりと抑えられていたのが大きいんじゃないかな。観光地で人気の自身の前任地である愛媛・松山も同様のポイントが抑えられているのが興味深い。逆に、観光地としてアピールしたいけどうまくいっていないところは、上記のポイントが抑えられていないんじゃないかと思う。

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投資や健康もそうだけど、なんだかんだいって旅行も好きなこと忘れてた。

なので、今回を機にカテゴリーを新設しました。

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